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「そなたは最初で最後の寵妃だ」
皇帝暗殺を命じられた雪花は、後宮で初恋の人と再会し――
そのくちづけは、愛する人を殺してしまうのか――
幼い頃から毒を与えられていた雪花。その毒はある能力をもたらした。それは、くちづけした相手を殺してしまうというもの……。前王朝の復興を企てる両親は、彼女を暗殺者として後宮に送り込む。雪花は正体の見えない内通者に怯えながら、人質に取られた弟と、皇帝暗殺の密命との間で揺れ惑う。ある日、美しい青年・紫蓮と再会した雪花。彼はかつて雪花を救おうと手を差し伸べ、「いずれ俺の妻にする」と将来を誓ってくれた初恋の人だった――。毒の運命に抗う、純愛後宮譚。
※本作は魔法の i らんど他 Web 上で公開された『後宮の毒の寵妃』に、大幅に加筆・修正を加え改題したものです。
蘭 雪花(らん せっか)
前王朝である蘭家の末裔。毒を与えられて育つも、紫蓮をよすがに耐え忍んできた。桃色の髪と紅い瞳を持つ。
紫蓮(しれん)
聡明な青年で、雪花の初恋相手。虐げられていた彼女と出会い、子ども時代に一緒に逃げようと計画。